雨
雨は嫌い。
帰り道。
見知らぬ土地で一人。
暗闇で一人。
大丈夫。帰れる。
もう子供じゃないんだ。
雨は強くなっていく。
坂を登って、方角がわからなくなった。
きっと南に向かっている。耳を塞いだ。
間違えるのが怖いんだ。耳が使えないから。しょうがないんだ。
自分にいいわけをする。
同じ場所。
また同じ場所。
道を間違えたんだ。
怖いから下を見て歩いていたら
まっすぐ歩いているつもりでもまた同じ場所。
怖いから舗装された道を歩くんだ。
だけどいつしか悪魔が道をすりかえる。
もう耳をおさえる力ものこっていない。
その時、雷鳴がひびいた。
恐怖と不安しか感じない。
帰れないのかもしれない。
怖くなった。
ただひたすらに怖かった。
泣き出していた。
たった一瞬の光がこんなにも恐ろしいとは。
雨粒もまた涙に似ていた。
なんども悪魔に道をすりかえられながら歩いた。
行き止まり。
また行き止まり。
雨はまた強くなっていた。
ひざを折ってその場に倒れたい。
もう足にいれる力もない。
はしった。
ただ、はしった。
なみだとあめでびしょぬれだった。
駅だ。
このちいさな光がこんなにも頼もしいとは。
電車にさえ乗れば帰れるんだ。
悪魔は去った。良かった。これで終わったんだ。
家には小さな明かりと父の優しさが待っていた。
帰り道。
見知らぬ土地で一人。
暗闇で一人。
大丈夫。帰れる。
もう子供じゃないんだ。
雨は強くなっていく。
坂を登って、方角がわからなくなった。
きっと南に向かっている。耳を塞いだ。
間違えるのが怖いんだ。耳が使えないから。しょうがないんだ。
自分にいいわけをする。
同じ場所。
また同じ場所。
道を間違えたんだ。
怖いから下を見て歩いていたら
まっすぐ歩いているつもりでもまた同じ場所。
怖いから舗装された道を歩くんだ。
だけどいつしか悪魔が道をすりかえる。
もう耳をおさえる力ものこっていない。
その時、雷鳴がひびいた。
恐怖と不安しか感じない。
帰れないのかもしれない。
怖くなった。
ただひたすらに怖かった。
泣き出していた。
たった一瞬の光がこんなにも恐ろしいとは。
雨粒もまた涙に似ていた。
なんども悪魔に道をすりかえられながら歩いた。
行き止まり。
また行き止まり。
雨はまた強くなっていた。
ひざを折ってその場に倒れたい。
もう足にいれる力もない。
はしった。
ただ、はしった。
なみだとあめでびしょぬれだった。
駅だ。
このちいさな光がこんなにも頼もしいとは。
電車にさえ乗れば帰れるんだ。
悪魔は去った。良かった。これで終わったんだ。
家には小さな明かりと父の優しさが待っていた。
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コメント
すいませんでした。
文章で感心して、コメで吹いた。
>ろんどし
×すいません
○すみません
>や
そりゃどーも
×すいません
○すみません
>や
そりゃどーも
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